成果を出すために必要なKPI設定の基本とコツ
KPIが日本で流行り出したのは2000年代に入った頃です。
それまでもパフォーマンス管理としての指標はありましたが、曖昧であったり、複雑すぎたりと課題が多くありました。
その点、KPIは明確かつ具体的で、事業規模を問わず導入できる手法です。日本に入ってきて以来、多くの企業が導入し成功例を挙げています。
ここではKPIのメリットや導入のコツ、類似概念であるKGIとの違いなどをご紹介します。
- 1 KPIとは
- 2 KPIとKGIの違い
- 3 KPIを設定するメリット
- 3-1 目標達成のための行動が具体的になる
- 3-2 組織内で目標が共有される
- 3-3 評価基準が統一される
- 4 設定するときのコツ
- 4-1 KGIの設定を先にする
- 4-2 SMARTに従い設定する
- 4-3 KPIをマネジメントに活用する
- 5 まとめ
KPIとは
KPIとは(Key Performance Indicator)とは「重要業績評価指標」と呼ばれるパフォーマンス管理の指標です。
「年間売上20%アップ」など企業が設定した大きな目標(KGI:詳細は後述)に対して、「購入者数5%増」、「購買単価8%増」、「リピート率10%増」など個別具体的に設定した目標がKPIに該当します。
設定はいずれも定量的であることが重要とされます。また、KPIは「大きな目標」を実現するために設定するものであり、具体的なものであることが重要です。
KPIとKGIの違い
KGI(Key Goal Indicator)は重要目標指標と訳される、組織の最終的な目標や成果を達成するための指標です。
「年間売上高成長率を前年同期比20%アップ」、「顧客満足度スコア(CSAT)を前年同期比30%アップ」、「人材流動率を前年度比25%ダウン」などがKGIの具体例です。
先ほどご紹介したKPIは、KGIを達成するための手段です。両者は密接な関係にあります。
KPIを設定するメリット
KPIを設定するメリットをご紹介します。
目標達成のための行動が具体的になる
「売上を20%上げよ!」というKGIに対して、取り得るプロセスはたくさんあります。
しかし、プロセスが多いということは、検討や選定に時間を要するばかりか、経営層の意思と齟齬が生まれやすいということもであります。
時として、経営層が意図しない、ちぐはぐな手法が選択されることもあるでしょう。
KPIの設定は、こうしたムダな時間や齟齬を解消するのに最適です。
KPIは「購入者数5%増」、「購買単価8%増」、「リピート率10%増」など、個別具体的なものばかりです。
目標達成のための行動が具体化されるため、現場は与えられた目標にまい進すれば良く、効率的なアクションが可能となります。
組織内で目標が共有される
KGIやKPIは、部門間やチーム内での目標の共有を容易にします。
現場はKGIを知ることで、企業がどのような方向を向きたがっているのか把握できます。KPIはそれぞれがどのように動けば、経営層の期待に応えられるかを明確にします。
結果として、モチベーション向上やチームワークを強化など、ポジティブな働きを期待できます。
評価基準が統一される
具体的かつ定量的に設定されたKPIは、評価の透明性を高めます。
個々の業務の成果が明確な指標に基づいて評価されるため、恣意的な要素による不審や不満が入りにくいのがKPIの強みです。
公正な評価システムを導入することにより、従業員の満足度や成長度が向上し、優秀な人材の離職抑制を期待できます。
設定するときのコツ
KPIやKGIの設定のコツをご紹介します。
KGIの設定を先にする
KPIとKGIではまずKGIを明確にすることが重要です。
KGIは組織が目指す最終目標です。KPIはKGIに従って定められるものであり、KGI達成の具体的な手法に過ぎません。
SMARTに従い設定する
SMART原則とは、目標設定の際に用いられる具体的で効果的なガイドラインです。
目標設定において守るべき5つの原則、具体的(Specific)、測定可能(Measurable)、達成可能(Achievable)、関連性(Relevant)、時間的制約(Time-bound)の頭文字を取ったもので、これらを遵守することで、その目標が実現可能であることを確認し、達成に向けた明確な道筋を立てることができます。
KPIをマネジメントに活用する
設定したKPIは、単なる目標ではなくマネジメントに活用すべきです。
期限まで放置するのでなく、定期的な進捗確認や成果のレビューを実施することにより、目標達成に向けた調整が可能となります。
まとめ
KPIとKGIは組織の目標管理と業績改善を効果的に達成するための指標です。
適切な設定により企業の方向性や目標、実現のための手段や評価基準が明確になります。生産性やモチベーションの向上、従業員満足度などを様々な効果を期待できます。
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