社内の風通し大丈夫ですか?風通しのいい職場にする方法

社内の風通し大丈夫ですか?風通しのいい職場にする方法

職場環境や人間関係に課題を感じているとき、風通しの良い職場をつくりたいと考えている場合が多いのではないでしょうか。風通しが良いことにはメリットもありますが、気を付けたいデメリットもあります。

この記事では、風通しが良い職場のメリット・デメリットや方法、注意点を解説します。成功事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

風通しが良い職場とは

風通しが良いとは、空気の通りが良く、循環が上手くできている状態を指します。ビジネスや組織においては、意見交換が活発にできたり、人間関係が良好だったりする職場は、風通しが良いと言えるでしょう。

 

情報共有がスムーズにできている、上司や同僚、部下とコミュニケーションをとりやすい、仕事の場面で発言しやすい、気軽に相談できるといった状態も、風通しが良い職場に見られる特徴です。

 

一方で、新人が発言しにくい空気がある、いざ意見を言っても不満が出る、顔色を常にうかがっているなどの状況があれば、風通しはあまり良くありません。

風通しが良い職場のメリット

風通しが良い職場をつくることによって、以下のようなメリットを期待できます。

 

・意見交換が活発になる

・生産性が高まる

・離職率の低下を期待できる

 

メリットを理解した上で、自社の課題を解決できるか改めて考えてみましょう。

意見交換が活発になる

風通しが良い職場では、相手の顔色をうかがったり、空気を気にして発言を控えたりすることが起きにくいです。そのため、思いついたアイデアや気になったことを発言しやすく、意見交換が活発になります。

 

プロジェクトやタスクに取り組む際には、課題や気になるポイントはつきものです。そのようなときに我慢することなく発言できることで、課題をすばやく発見したり、より良いアイデアを反映させたりでき、クオリティの高い仕事ができるでしょう。

生産性が高まる

「こうすればもっと良くなる」というアイデアや改善案を、役職や年齢に関わらず、提案できるようになります。

 

上層部にも検討する姿勢があり、良いアイデアを組織に反映させることで、業務の効率が上がるとともに、提案が受け入れられたことでモチベーションが上がり、生産性が向上するでしょう。

離職率の低下を期待できる

意見が通らない、発言しにくい、人間関係が悪いといった状況は、人材の離職率が高くなる原因のひとつです。居心地が悪い職場、意見やアイデアを発信できない職場では、ストレスがかかってしまいます。

 

風通しが良い職場では、意見交流が活発に行われ、良好な人間関係を築けている場合が多いです。社員一人ひとりの考え方を尊重する雰囲気は居心地が良く、長く働きたいと思ってもらえるでしょう。

風通しが良い職場の意外なデメリット

風通しが良いことはメリットばかりではなく、デメリットもあります。打ち解けすぎたり、その雰囲気が苦手な人もいたりするため、取り組みには配慮が必要です。

ここでは、2つのデメリットを解説します。

緊張感がなくなりやすい

風通しが良いということは、何を言っても良いということではありません。好きなことを言っても許される、仲良くするのが目的になってしまっては、組織にメリハリがなくなります。

 

友だちのようなグループになってしまうと、課題や改善点を指摘できなかったり、業務への緊張感が欠けたりして、生産性や効率が落ちやすいです。

 

風通しの良さを意識しつつも、メリハリはしっかり確保しましょう。仕事と雑談は区別する、親しき仲にも礼儀をわきまえるなど、緊張感をなくさないことが大切です。

人によっては居心地が悪くなる

風通しの良い職場では、コミュニケーションが活発になります。

一般的に居心地が良い環境を思われますが、コミュニケーションが苦手な方もいます。

 

オープンな雰囲気が得意ではなかったり、黙々と仕事をしたかったりする方もいるため、上手くバランスを取ることが大切です。オンラインでコミュニケーションを取れる環境を整えるなど、様々な従業員に合わせた組織づくりを心がけましょう。

風通しの良い職場にするには

風通しの良い職場にするためには、以下のような取り組みがおすすめです。

 

・社内アンケートで状況を把握する

・休憩スペースを設置する

・フリーアドレス制を採用する

・挨拶を徹底する

・ミーティングで人間関係を構築する

・社内イベントを実施する

・サンクスメッセージを送る

・オフィスにBGMを流す

・メンター制度などでフォローに力を入れる

 

すべて行わなければならないわけではなく、自社や組織に合わせた方法を選ぶことが大切です。

必要な取り組みから、職場づくりを始めてみましょう。

社内アンケートで状況を把握する

具体的な取り組みを始める前に、現状を把握することが大切です。社内アンケートは、状況をリサーチするために活用しやすいツールで、職場の雰囲気をどのように感じているかを調査できます。

 

コミュニケーションのとりやすさ、相談のしやすさなど、風通しに関わる項目を盛り込みましょう。率直な意見を求めるなら、匿名でアンケートをとるのがおすすめです。

休憩スペースを設置する

休憩スペースは、仕事を離れた雑談が生まれやすいです。雑談で日常的なコミュニケーションをとれるだけではなく、思わぬアイデアが生まれることもあります。誰でも使える休憩スペースを設置し、気軽に利用してもらえるように、組織全体に周知しましょう。

フリーアドレス制を採用する

固定席を設けているのが一般的ですが、席の近い人と会話する機会が多くなり、新しいつながりが生まれにくくなります。

 

誰とでも会話できる環境をつくる方法として、フリーアドレス制がおすすめです。固定席を設けないことで、日によって近くで働く人が変わり、コミュニケーションが生まれやすくなります。

 

とはいえ、慣れた席で仕事をしたい人も多いはずです。同じ席を使わないようにするなど、ランダムで席に座る工夫をすると良いでしょう。

挨拶を徹底する

コミュニケーションの始まりは、挨拶のことが多いです。

「おはようございます」「お疲れ様です」など簡単な挨拶だけでも、相手に心を開いていることを伝えられて、相手も認められていることを実感できます。

 

徐々につながりが生まれ、日常的な会話が生まれるでしょう。まずは、挨拶をしっかり行うように、組織で取り組むのがポイントです。

ミーティングで人間関係を構築する

人間関係を構築するために、ミーティングを実施するのが良い方法です。チーム全体のミーティングでは、役職に関係なく発言できる環境を整え、活発にコミュニケーションをとれるようにしましょう。

 

また、上司と部下の1on1ミーティングを実施するのもおすすめです。部下とコミュニケーションをとることによって、信頼関係が生まれやすくなります。一人ひとりと人間関係が構築されることで、チームとしての一体感もできやすいです。

社内イベントを実施する

意識的にコミュニケーションをとる機会として、社内イベントを企画するのもおすすめです。バーベキューや旅行など、仕事を離れた交流をすることで、人柄を理解できたり、話すきっかけができたりして、コミュニケーションが活発な職場をつくりやすくなります。

 

ただし、社内イベントに積極的ではない方もいます。強制ではなく自由参加にする、参加していないことを責めないなど、従業員に合わせた配慮が必要です。

サンクスメッセージを送る

サンクスメッセージとは、企業や上司から従業員に対する感謝の言葉です。

従業員にとって、働きぶりを認めてもらったことを実感でき、モチベーションアップを期待できます。

 

上司と部下の接点にもなり、良い意味でフラットな関係を生み出すことが可能です。感謝を伝え合うことが習慣になれば、より風通しの良い職場になっていくでしょう。

オフィスにBGMを流す

オフィスの雰囲気をオープンにするために、BGMを流すのも方法のひとつです。

流す音楽を選ぶ必要はありますが、明るい雰囲気や落ち着いた雰囲気を演出でき、コミュニケーションをとりやすくなる場合があります。

 

人それぞれ好みの音楽が異なるので、趣味が前面に出たBGMはNGです。あくまでバックミュージックとして、リラックスして仕事や会話ができる音楽を選びましょう。

メンター制度などでフォローに力を入れる

職場に入ったばかりの新人や異動してすぐの社員は、職場になじむまでに時間が必要です。

メンター制度などを導入し、気軽に相談できる環境をつくりましょう。

 

コミュニケーションや仕事の悩み・気になることを気軽に相談できることで、職場に溶け込みやすくなります。

風通しの良い職場の成功事例

風通しの良い職場をつくるために、様々な企業で取り組みが行われています。

日本マイクロソフト株式会社では、フリーアドレス制度を導入し、活発なコミュニケーションを実現しています。

 

株式会社資生堂ではメンター制度による若手社員のフォロー、株式会社ぐるなびでは歩きながら会話するウォーキング・ミーティングなど、企業によって取り組みは様々です。

他社の事例を参考にしつつ、自社の状況や従業員の傾向などに合わせた取り組みを行いましょう。

まとめ

風通しの良い職場をつくることによって、意見交換が活発になり思わぬアイデアからイノベーションが生まれたり、意見が受け入れられることで居心地が良くなったりするなど、様々なメリットがあります。

 

一方で、フラットになりすぎると、緊張感が失われて、かえって生産性や効率が落ちる点には注意が必要です。社内アンケートの実施やフリーアドレス制度の導入など、自社に合った取り組みによって職場づくりを行いましょう。

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