初めてでも失敗しない情報収集のコツ

ビジネスに取り組むにあたって、情報は欠かせないものです。情報には、数値化できる定量情報、トレンドや現状など数値化できない定性情報などがあり、どちらもビジネスに深い関わりがあります。

自社の業績を正確に把握するためには、売上や販売数、顧客数などを知らなくてはいけません。新しい事業を展開するには、業界の状況やユーザーのトレンドなどの情報が必要です。

現代は、これまでよりも変化が激しくなっており、新しい商品や事業などが目まぐるしく登場し、社会も変わり続けています。そのため、情報収集が遅れてしまうと、ビジネスシーンで遅れをとることにもなりかねません。

時代を先どった商品づくりや事業展開、変化に遅れないスピーディーな意思決定をするためには、その根拠となる情報の収集が重要です。

現代では、様々な方法で情報を集めることができます。方法それぞれに長所・短所があるため、それらを理解して自分に合った方法を選ぶことが大切です。

以下の方法について、詳しく見ていきましょう。

・周りの人とコミュニケーションをとる

・インターネットでリサーチする

・SNSをチェックする

・各種資料を確認する

・口コミに目を通す

一番身近な情報源は、周りにいる人です。職場の人や友人、知り合いなどは、自分にはない情報を持っていることがあります。

身近な人の友人や知り合いなどに目線を広げていけば、異なる業界の人など、環境や境遇が異なる人から普段知ることができない情報を得られるでしょう。

インターネットには、様々な情報があふれています。ニュースサイトや企業が運営するメディア、個人によるブログなど、それぞれに特徴を持った情報源が多いです。

PCやスマートフォン、タブレットなどから気軽にアクセスでき、いつでもどこからでも情報を集められます。中には、真偽が不明な情報もあるので、正しい情報を見極める力が必要です。

SNSは、多くの人が利用しているサービスで、ユーザーは気軽に投稿を行っています。リアルタイムで発信される情報が多く、トレンドや現状を捉えたいときに便利です。

文章だけではなく、画像や動画を使った投稿も多くあり、ビジュアルで情報を集められるのも特徴と言えます。インターネットにも共通しますが、直感的な投稿も多いため、真偽については慎重に調べなくてはいけません。

インターネットやSNSなどで得られる情報は、他の情報を参考にした二次情報であることが多いです。記事の作成者や投稿者の解釈が加わるため、必ずしも正確とは言えません。

正確性と信頼性を重視するなら、官公庁や地方自治体、調査機関などによる各種資料を参考にするのがおすすめです。独自の統計や分析が記載されているため、オリジナルな情報を収集できます。

最も信頼性が高いのは、国や省庁による資料です。団体や調査会社は数多くあるので、資料の質に気を付ける必要があります。

口コミは、ユーザーのリアルな感想を収集するために便利です。商品・サービスの良かったところや不満なところ、こうしてほしいことなど、感想や要望、意見などが集まります。

SNSや口コミサイトの投稿、商品ページのコメント欄などが、主な収集場所です。調査会社に依頼したり、覆面調査を行ったりするなど、様々な手段があります。

良くない意見はあまり見たくないものですが、しっかり受け止めることが大切です。改善点と捉え、商品・サービスの見直しに生かしましょう。

情報収集に取り組んでいても、情報を上手く活用できていない場合があります。主な失敗例は、以下の通りです。

・収集して終わっている

・時間をかけすぎている

・情報が偏っている

情報を集めることで満足してしまうと、情報収集は失敗に終わりやすいです。

集めた情報を活用してこその情報収集であり、それ自体が目的になってはいけません。

ニュースアプリを毎日チェックしている、SNSをその都度見ているなど、活用せずに見ているだけで、仕事をしている気になるのは、ありがちな失敗例です。

インターネットやSNS、書籍など様々な情報源がありますが、すべてを確認するのは難しいです。

情報収集に時間をかけすぎていると、その間に新しい考え方が生まれて、価値のない情報になるということもあるでしょう。

ビジネスに使える時間は限られているので、情報の取捨選択が重要です。

必要な情報とそうではない情報をすばやく見分け、価値ある情報をビジネスに活用する姿勢・能力が求められます。

インターネットやSNSでは、ユーザーの検索傾向や閲覧履歴などを参考にして、興味がありそうな情報を提案してくれます。

気になる情報にアクセスしやすいのは便利ですが、気づかないうちに情報が偏る場合があります。

自分の考えに合う情報だけを集めるのは、ビジネスの幅を狭める原因のひとつなので、意識的に幅広い情報を集めるようにしましょう。

情報収集が上手い人には、以下のような特徴があります。

・習慣として情報を集めている

・興味・関心が幅広い

・情報を集めやすい仕組みができている

これから取り組もうとしている方にとっては、参考にすべき特徴です。できていないことがあれば、積極的に取り入れてみましょう。

情報収集能力に長けている人は、情報収集が習慣になっていることが多いです。

出勤前に新聞を読む、通勤中にニュースアプリをチェックする、すき間時間に本を読むなど、生活の中に情報収集が溶け込んでいます。

無理なく情報に触れているので、日々新しい情報を取り入れることが可能です。

毎日続けやすい方法を見つけ、習慣づけしてみましょう。

自分の好きなことや周りで起きていることだけでは、情報の幅は狭くなりやすいです。

情報収集が得意な人は興味・関心が多く、様々なものに目を向ける傾向があります。

元々興味・関心があるものの理解を深めつつ、新しいことに興味を持ち、幅広い情報を集めているのが特徴です。

習慣化に似ている特徴ですが、情報収集能力が高い人は情報が集まる仕組みづくりが上手です。

よく見るサイトのプッシュ通知をONにしたり、SNSで気になるユーザーをフォローしたりするなど、情報を集めやすい環境を整えています。

定期的に異業種の人と関わる機会をつくったり、オンラインコミュニティに参加したりするのも、情報収集を効率的にする手段です。

効果的な情報収集をするためには、4つのコツがあります。

・情報収集の目的を決める

・最新の情報を収集する

・自分に合った方法で取り組む

・アウトプットを欠かさない

ただ情報を集めているだけにならないように、できるコツから実践していきましょう。

まず、なぜ情報が必要なのか、目的を明確にしましょう。

例えば、マーケティングに関わっているなら、トレンドや市場の動きを知るために、情報収集が必要です。

経営であれば社会情勢を知るため、営業であればクライアントと関係を築くためなどが主な目的でしょう。

目的が定まると、情報収集の手段や集めるべき情報も見えてきます。

一つの例として、マーケティングの場合、SNSや口コミサイトなどで、最近の流行りやリアルな感想を集めるのは効果的な手段でしょう。

情報量ももちろんですが、情報の鮮度も重要です。

多くの情報を集めたとしても、古い情報だと今に生かせないこともあります。

WebメディアやSNSには、投稿日時が記載されていることがほとんどです。いつ公開されたかをチェックし、なるべく最新の情報を収集しましょう。

人によって、情報収集の方法との相性があります。文章を読むのが得意な人、音声の方が理解しやすい人などがいるため、自分に合った方法で取り組むことが大切です。

文章が苦ではないなら、Webメディアの記事や各種資料などからの情報収集が良いでしょう。

文字が苦手なら、音声アプリや動画サービスなどで情報収集するのがおすすめです。

情報収集自体が目的にならないように、アウトプットを欠かさず行いましょう。

すぐさま仕事に反映するというハードルの高いものではなく、他の人に話したり、ノートにまとめたりするだけでも、情報を自分の知識に変換しやすくなります。

アウトプットの過程で、他の人の考え方が加わったり、自分の考えが整理されたりして、より質の高い情報になるでしょう。

社会の変化に対応したり、スピーディーな仕事を行ったりするためには、根拠となる情報の収集が重要です。インターネットやSNS、各種資料、書籍など様々な情報源があるため、取り組みやすい方法を見つけましょう。

情報収集の目的を決めること、鮮度を確認すること、アウトプットとセットで行うことも大切です。ビジネスを円滑に進めるために、情報収集を習慣にしましょう。