テレワークによるストレス増加!原因と解消方法
テレワークはオフィス勤務と比べ楽な働き方と言われます。
ですが、実際にテレワークを導入してみると、しばしば「ストレスを感じる」という声があがります。従業員のストレスは生産性低下に直結するので、経営サイドとして早急に手を打つべきです。
そこで今回は、テレワークにまつわるストレスを解説した上で、今すぐ検討できる対策案を紹介します。
- 1 なぜ、テレワークでストレスを感じてしまうのか
- 1-1 孤独を感じやすい
- 1-2 仕事上のコミュニケーション不足
- 1-3 生活習慣の乱れによりストレス
- 1-4 仕事の評価が得られにくい
- 1-5 不慣れなツールによるストレス
- 2 ストレスを減らす解消法5選
- 2-1 相談・サポート体制を整える
- 2-2 タイムマネジメントの励行
- 2-3 ストレスチェックを行う
- 2-4 コミュニケーションツールの導入
- 2-5 オンラインイベントの開催
- 3 まとめ
なぜ、テレワークでストレスを感じてしまうのか
テレワークのストレスは大部分が環境変化によるものです。
テレワークとオフィス勤務では仕事の進め方やコミュニケーションの取り方が根本的に異なります。このため、テレワーク自体は便利であっても、慣れない働き方に負担を感じて、ストレスを抱えてしまう人が出ています。
まずは主要5つのストレス要因を整理して、原因を確認してみましょう。
孤独を感じやすい
テレワークは自宅で1人きりが基本なので孤独を感じやすい働き方です。
オフィス勤務では、出社すると必ず他の従業員と関わる機会がありますよね。
しかし、テレワークは1日中誰とも会話しない日も割とあるので、コミュニケーション不足でストレスを抱えてしまうケースが見られます。
特に一人暮らしの方は家族と接する機会がありません。ストレスを感じやすい傾向にあるようです。
仕事上のコミュニケーション不足
テレワークはオフィス勤務と比べ人間関係が希薄です。
従業員の目線に立ってみると、上司の監視や合わない同僚から解放されるメリットと同時に、相談相手やコミュニケーション機会の不足などデメリットにも直面します。
「誰とも関わらずに仕事がしたい」という方ばかりなら良いのですが、「相談しながら仕事をしたい」、「メンバーと仲良く仕事したい」という人にとって、コミュニケーション不足
はストレス強度の高い悩みです。
生活習慣の乱れによりストレス
テレワークは生活習慣が不規則になりやすい働き方です。
オフィス勤務なら仕事中はずっと業務に集中していられますが、テレワークでは生活空間が
仕事場になる性質上、家事や育児などプライベートな要素が入ってきます。
器用に両立できる方ばかりなら良いのですが、いつのまにか生活習慣自体が乱れてしまう方もしばしばいます。
仕事の評価が得られにくい
仕事の評価が得られずストレスに感じる方もいます。
テレワークは交流機会が限定される性質上、オフラインほど仕事を評価される機会がありません。
このため、テレワークを継続しているうちに「自身の仕事は成果を出しているか?」という不安を抱えてしまうケースが見られます。
不慣れなツールによるストレス
テレワーク最大の課題は不慣れなツールの存在です。
例えば会議で資料を提示するにも、パワポ中心のオフィス勤務と専用ツールによるテレワークではまるで方法が異なります。なかにはコミュニケーションツール自体に慣れておらず、ズームひとつ起動するにも苦労してしまう方もいます。
それでなくとも、慣れた方法から新しい方法に移行するのはストレスです。
ストレスを減らす解消法5選
テレワークのストレスは環境変化によるものが多数であるため、企業側のフォローにより大幅な改善が期待できます。
このため、最近はテレワークと同時にフォローアップとなるツールや施策を導入し、テレテレワークと両輪で労働環境を構築する企業が増えています。
従業員のストレス軽減は生産性に直結するので検討したいところです。
相談・サポート体制を整える
テレワークは社内の人間関係が希薄になり悩みを抱えこむ人が増えがちです。
対策としては、従業員同士がタテ・ヨコの繋がりをしっかりと維持できるよう、相談体制を作ると効果的です。また、オンラインの長所を活かしメンバー同士で仕事の進捗を共有したり、成果を見える化し競争心を維持できる環境も良いでしょう。
具体的な施策としては、チャットベースの社内SNSツールが有効です。
文字ベースのチャットはビデオ会議と比べ、時間や形式面で融通が効きやすいため、従業員にとって使いやすいツールです。
例えば、時間に捉われず思い立った時に質問したり、誰が対応できるかわからない依頼も、文字ベースのSNSなら気軽にできます。
タイムマネジメントの励行
テレワークは時間管理が本人任せになりがちです。また、放置は過労や労災、生産性の低下に繋がりかねず、好ましくありません。
従って、会社側は従業員が適切に時間管理できるよう、タイムマネジメントの励行が有効です。
例えば、日報に勤務時間の記入を求めたり、昼食や休憩をアナウンスするなどの施策です。
場合によってはVPNを利用した接続時間を把握できるツールを導入し、過労や休憩をとっていない人の接続を制限するなど強めの励行も良いでしょう。「あなたの健康のためです」と説明すれば、納得してもらえるはずです。
ストレスチェックを行う
特にテレワークはお互いの表情が見えにくく相手の健康状態や心情把握が難しいと言われています。気付いた時には手遅れということにならないよう、オフィス勤務同様にストレスチェックをしっかりと実施すべきです。
また、ストレスチェックと同時に解消法を助言する試みも重要です。
ストレッチに模様替え、散歩に休憩時間の確保など、気軽に実践できるストレス解消法を提案しましょう。
コミュニケーションツールの導入
社内SNSなど追加コミュニケーションツールの導入も有効です。
テレワーク時のやりとりはビデオチャットツールがメインですが、これだけでは会議や打ち合わせなど交流の場が限定されてしまいます。
したがって、テレワーク企業の多くは社内SNSを導入し、コミュニケーション面を補強する動きに出ています。
文章メインの社内SNSはビデオチャットより気軽に運用できるため、従業員同士の相談や交流など、幅広い用途で活躍します。
オンラインイベントの開催
ビデオチャットを使えば社内宴会や飲み会のオンライン開催が可能です。
宴会や飲み会には社内の結束を強くすると同時にストレスを解消する働きがあります。テレワークなら送迎や会場確保の必要がありませんから、むしろ開催しやすいと言って良いでしょう。
時間や日取りも社内SNSを使えば簡単に調整可能です。従業員の状態を把握するためにも、年に1度は検討したいところです。
まとめ
テレワークは通勤ストレスや孤独からストレスを抱えてしまいがちな働き方です。
スケジュールも自己管理を求められるため、過労や体調不良を起こしてしまう方も多くいます。
経営側ができる対策としては、予防的な施策がメインとなります。
例えば、相談体制を構築し悩みを抱え込まないようにサポートしたり、タイムマネジメントを励行し適切な自己管理を促すなどです。
また、コロナ禍で失われてしまった宴会などをオンライン形式で実施するなども有効です。
コミュニケーション面の補強としては、社内SNSが最優先での候補となります。
ビデオチャットよりも気軽に使用できるため、タテ・ヨコ問わず使いやすく、従業員同士の交流や
連携・ストレス解消など幅広い活躍が期待できます。