社内SNSで失敗しない導入方法6つのコツ
社内SNSの導入例には成功例も失敗例もあります。
業績アップや効率化など華々しい成果を出した例がある一方で、多額の費用を投じたにも関わらず誰も使ってくれないという大失敗も耳にします。
これから導入を検討するなら両者の差は必ず押さえておきたいポイントです。成功例に学び失敗要因を遠ざけることで確実な成果を期待できます。
そこで今回は、社内SNSの導入成功に欠かせないコツや理由をご紹介したいと思います。
- 1 社内SNSとは
- 2 社内SNSが必要な理由
- 2-1 テレワーク
- 2-2 業務効率化
- 2-3 電子化
- 3 社内SNS導入を成功にするコツ
- 3-1 導入の目的を明確化しておく
- 4 誰でも使えるツールにする
- 5 従業員にメリットがある
- 6 レスポンスがしやすい状態にする
- 7 社内SNSのルールを決める
- 8 干渉しすぎない
- 9 まとめ
社内SNSとは
社内SNSとは、TwitterやFacebookなどのコミュニケーションツールを社内メンバー専用に
提供するビジネスツールです。
通常のオープンなSNSと比べてセキュリティ性が高く、ビジネスに関するあらゆる情報をやり取りできます。時間や場所の制約も受けないメリットも大きく、業務を効率化したり、連携を強化したりと、さまざまな成果を挙げています。
社内SNSが必要な理由
テレワーク
社内SNSはDXの影響で強く求められるようになったツールです。
例えば、DXの代表格であるテレワークはニューノーマル時代の代表的なワークスタイルですが、従業員同士が対面する機会があまりないため、コミュニケーションに不安を抱えてしまう例が増えています。
このため、テレワーク企業はビデオチャットとは別に社内SNSを導入し、コミュニケーション面の弱点をフォローする動きを採っています。
例えば、会議や打ち合わせをビデオチャットで、相談や交流は社内SNSといった具合で使い分け、気軽にやりとりできる環境づくりをしています。
業務効率化
社内SNSを業務効率化ツールとして活用する例も増えています。
SNSは時間や場所に縛られず不特定多数の相手とやりとりできます。
例えば、担当者不明の案件など、誰に聞けば良いかわからない課題に対しても、素早い対応が期待できます。
また、メールと違って誰でも履歴を辿ることができるため、やりとり自体がデータベースとして蓄積する点もメリットです。別の担当者が似たような事案に直面したとき、履歴を辿ることで対応が可能です。
電子化
社内SNSをデータベースとして利用し電子化を推進する動きもあります。
例えば、従業員の日報を社内SNSに限定したり、引継ぎ用のマニュアルを共有したりと、社内SNSは多くの情報を電子化できます。
また、導入企業のなかには、有用な日報を社内SNSで共有し従業員の士気を高めたりといった例も見られます。
社内SNSの情報は紙媒体と比べて非常に拡散・共有しやすいです。上手に活用することで、経費改善や士気向上などさまざまなメリットが得られます。
社内SNS導入を成功にするコツ
社内SNSを有用に活用するには、「自社にとって最も使いやすいツールを選定し、目的をしっかりと定めてから導入する」に尽きます。
ここからは、導入前に特に注意したい6つのコツを紹介します。
導入の目的を明確化しておく
導入目的は明確にしましょう。
例えば、経営側が漫然と社内SNSを導入し「とりあえず活用してください」と丸投げしても、具体性がなければ従業員が意図した通りに活用するとは限りません。
失敗例のなかには、
誰も使わずゴーストタウンと化した
雑談ばかりで有用な場に成長しない
陰口や不満が横行し逆に空気が悪くなった
などの例があります。こうした事態を避けるためにも、「何のために導入するのか」をしっかりと洗い出し、リリース時に目的を具体化し周知した方が成功します。
誰でも使えるツールにする
ツールを選定するときは使いやすさを重視しましょう。
経営者の中にはIT担当者の意見だけで決めてしまう方もいるのですが、彼らは情報通信に精通した人材であるが故に、しばしば一般従業員の視点を忘れます。
どんなに便利な機能を備えていても、高度な知識がなければ使いこなせないツールでは、全社的な浸透は期待できません。試用段階で一般従業員を交え、反応を検証すると良いでしょう。
従業員にメリットがある
社内SNSは会社にとって有用ですが従業員にもメリットがなければ浸透しません。
従って、経営側は有用だと思う投稿を評価したり共有するなど、メリットを体感してもらえるよう努力すべきです。従業員も自身の業務改善や成長に役立つ情報を得られると知れば、自然と目を通すようになるはずです。
特に導入直後はみんな身構えながら利用するので、経営側が積極的に参加しましょう。社内SNSは導入してからの育て方が大切です。
レスポンスがしやすい状態にする
人間は集団になると自然とグループを形成します。
これは社内SNSにしても同様で、長く使っていると仲良し同士、部署同士といった具合でそれぞれグループに別れます。これが行き過ぎるとグループの外にいる人が利用しづらくなってしまい、結果として目標達成に支障が出ます。
管理側は誰でも投稿しやすく、反応しやすい環境づくりを目指すべきです。
もし誰かが悩みを投稿していたら回答した人を評価してあげましょう。例えば、弊社の社内SNS「日報革命」はいいね!機能や社内通貨機能を設けていますが、これを回答した人に当てることで、誰でもレスポンスが取りやすい環境づくりが可能です。
社内SNSのルールを決める
社内SNSと言っても、中身は人間の集まりに過ぎませんから、ルールがなければ思わぬトラブルが勃発します。
例えば、特定の従業員への不満や会社に対する悪口を語る人が出てしまうと、せっかく導入したSNSが荒れてしまいます。過去に人事担当者がSNSで権力を振りかざし自殺者を出した例がありますが、これなど最悪のケースでしょう。
これを防ぐには導入時にしっかりとルールを定めることです。また、問題のありそうな投稿を見つけた場合は指摘するなど、ある程度の管理が必要です。
干渉しすぎない
社内SNSの活性化を望むなら干渉しすぎにも注意を払うべきです。
経営者や管理職というのは従業員にとって特別な存在です。これらの立場の人が他者を非難したり強引な発言をしてしまうと、他の従業員は萎縮して、SNS全体がネガティブ方向に進みます。
社内SNSにはルール策定が欠かせませんが、これはあくまでトラブルを防ぐための施策です。議論や討議はあって当然ですから、過度に干渉しないよう注意しましょう。
まとめ
社内SNSを上手に運用するためのコツをご紹介しました。
結論としてまとめますと、要は「目的をしっかりと定めて、従業員が使いやすいと感じてくれるように運営する」といった形でしょうか。ルールの策定は必要ですが、逆に干渉しすぎても萎縮するので、ある程度軌道に乗ったら見守る流れが理想でしょう。
ただし、企業によってはなかなかSNSの利用が進まず、いまいち活性化しないというケースも見られます。これは従業員がSNSにメリット感じていないという証左ですから、有用な投稿や対応を正しく評価し、表彰する姿勢も必要です。