成果を出すために必要なKPI設定の基本とコツ
KPI(Key Performance Indicator)とは「重要業績評価指数」呼ばれる経営用語で、会社の目標に向かってどの程度成果が出ているかを定量的に測るための指標です。
組織は経営層が立てた目標に全力で取り組むのが役割ですが、その実践方法は各人の所属部門や職位により様々です。KPIはこうした点を踏まえ、各部門の達成状況を販売数、顧客満足度、品質など具体的な数値で判断できる情報にしたものです。
KPIはいわば数字による経営方式のひとつです。各部門・各人の能力を正しく判断し効率化を測ったり、目標に向かって最短ルートを駆け抜けたい経営者に高く支持されている指標です。
ここではKPIの概要や上手な使い方を解説します。
- 1 KPIとKGI
- 2 KPIを設定するメリット
- 2-1 定量化による「見える」化
- 2-2 従業員の奮起を促す
- 2-3 団結によるモチベーションアップ
- 3 KPI設定のコツ
- 3-1 SMARTの5要素
- 3-2 先にKGIを設定する
- 4 KPIをマネジメントに活用する
- 5 まとめ
KPIとKGI
KPI(重要業績評価指数)と似た用語にKGI(key goal indicator)があります。
KGIは日本語で「重要目標評価指標」と呼ばれるもので、会社全体の売上や業績など大きな目標を定量的に表現した指標です。
KPIとの関係は「上司と部下の関係」に近く、経営層が立てたKGI(例:前年同期比純利益5%増)にしたがって、各部門がKPIを設定する(例:販売数10%増、時間外労働15%減、コンバージョン率30%増)というイメージです。
KGIとKPIはいずれも定量的であることが重要です。
「会社を盛り上げる」、「顧客を逃さないよう気を付ける」など数字で表現できない目標も重要ではありますが、数字で評価しにくいものはKPIとして適切とは言えません。
KPIを設定するメリット
KPIの運用は経営者に多くのメリットをもたらします。以下はその代表例です。
定量化による「見える」化
KPIに用いられる指標はいずれも数値で評価できるものです。
このため、経営層は過去のものと比較することで、各部門のパフォーマンスや問題点、
改善点などあらゆる情報を「見える化」できます。目標に対する達成状況も距離感を数字で判断することで、メスを入れるべき部分も明確になります。
従業員の奮起を促す
KPIは従業員にとって「自分の為すべきこと」を数字で表現した目標です。
このように書くと経営者都合の「ノルマ」に近い印象ですが、実際のKPIはハッキリとした目標を達成可能な範囲で示したものです。
なにをしなければならないか、何を求められているかを自覚するため、業務効率化や優先順位の適正化など、奮起を期待できます。
団結によるモチベーションアップ
KPIには前提として、全体目標であるKGIが存在します。
前述のとおりKPIはノルマに近いものがありますが、同時にKGIの存在が全社的な取り組みであることを自覚させ、モチベーションアップを期待できます。
KPI設定のコツ
KPIは設定を誤ると理不尽になってしまったり、曖昧であったり、現実的ではないものになりがちです。
例えば、「会社を盛り上げる」という目標は曖昧で定量化されていないためKPIには適しません。
「前年同期比の販売数5000%アップ」など達成不可能なものもKPIとして適切とは言えません。
ここからは正しいKPI設定のコツをご紹介します。
SMARTの5要素
設定時には「SMART」と呼ばれる5つの要素が重要です。
Specific → 特定の、明確な
Measurable → 測定可能
Achievable → 達成可能
Relevant → 関連する
Time bounded → 時間制限のある
上記5つが守られたKPIは正しい機能を期待できます。
先にKGIを設定する
ミクロからマクロに入るより、マクロからミクロに入った方が全体としての整合性は取りやすいです。
KPIにしても同様です。いきなりKPIを設定するより、まずは全体目標であるKGIを設定した方が、適切な内容を設定できます。
KPIをマネジメントに活用する
KPIはマネジメントと非常に相性の良い指標です。
例えば、各人のパフォーマンスを数値面から評価することで、対象者の強みや弱点、改善点を立案できます。
また、KPIには追跡効果(数字の推移)があるため、対象者の人事評価やフィードバックとしても活用できます。
近年は社内SNSを活用した、効率的な評価機能を取り入れる企業も増えています。
各人の勤務状況や業務への姿勢、時間外労働時間などSNSから得られる情報をKPIと照らし合わせ、質の高い評価機能を実現しています。
まとめ
KPIとKGIは企業のパフォーマンスや目標達成に有用な指標です。
両者は相互に影響し合う関係で、KGIで設定された全体目標を達成するため各KPIが設定されます。順序としてはKGIを先に決め、
後にKPIを設定した方が合理的です。KPIを上手に設定するには定量的で曖昧な部分がなく、達成可能である点を重視します。
設定の際にはSMARTの5要素が重要となります。
最近はKPIを目標という狭い範囲だけでなく、マネジメントに取り入れる企業も増えています。
KPIには追跡機能があるため人事評価やフィードバックとの相性が良く、社内SNSで効率的に運用する例もあります。
また、社内SNSには拡散効果があるため、KGIなど大きな目標を伝達するにも適しています。
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