DXの進め方とは?中小企業でも出来るDXの取り入れ方を紹介

DXの進め方とは?中小企業でも出来るDXの取り入れ方を紹介

DXは抽象的な概念なので、ぼんやりとしたイメージを持って検討する方が多いです。

しかし、実際に導入すると明らかな効果を発揮するため、できれば正しく理解して、導入に臨みたいところです。そこで、導入のプロセスやポイントをまとめました。

本稿では中小企業がDXを導入する方法を解説します。

DXとは?

ビジネス用語としてのDXは、デジタル技術を活用して、新規市場を開拓したり、

既存業界にイノベーションを起こすなどして、市場優位性を確保する取り組みの総称です。

 

英語圏ではDigital Transformationと呼ばれているため、このような名称がつきました。

ちなみに「X」はTranceなど変化を指す用語の略称でです。

DXを進める前に知っておきたいこと

DXはデジタルの力を使い全体的な最適化を目指したものです。

 

デジタル技術で販路を広げて域外や海外などの新規市場を開拓したり、

AIや関連ソフトウェアを駆使して業界を根底から換えてしまう企業イノベーションを目指す動きが該当します。

 

以前はIT化による部分効率化が主流でしたが、DXはそこから更に1歩踏み出し、

組織やサービスを全体的に革新してしまう試みです。

DXで住宅建築費を1桁減少!

DXの例は、兵庫県のセレンディクス株式会社の新規住宅Sphere(スフィア)計画が有名です。

 

Sphere(スフィア)とは、3Dプリンターとモデリングを駆使することで機械の力により作られた住宅を指します。「100平米で300万円の家を実現すること」を目標に定め、

3Dプリンターの大型化やモデリング技術の開発、24時間以内に完成するオペレーションを構築することで、実現に至ったDXです。

 

従来、住宅は平均数千万円ものコストがかかるうえ、

着工から完成までおよそ5カ月~6カ月の期間が必要でした。

しかし、同社はスフィアによる住宅が、その両方を大幅にカットできると説明。

 

2023年春には一般向けの販売も発表したため、建築業界の根底を揺るがす大ニュースとして、各方面で大々的に報じられるに至りました。

 

DXの進め方のプロセス

DXはデジタル技術を駆使した改革という抽象的な概念です。

 

IT化と違い全体的な概念であるため、計画設計を誤ると中途半端な施策に終わったり、

DX導入事態が目的になってしまうといったミスに陥りがちです。

 

では企業はどのようにDXを進めるべきか。計画段階から抑えておきたい、5つのプロセスを解説します。

 

戦略・ビジョンの明確化

「戦略や目指すビジョン」はDX推進において欠かせない要素です。

 

現代のデジタル技術は望めば多くの領域で導入できます。

しかし、明確な目的を欠いたままに各所からの提案を導入しても、

それは部分的な導入の集合体に過ぎず、組織全体のイノベーションを起こしうるスケールの大きなDXにはなり得ません。

 

こうした失敗を避けるためには、経営層が確たる目標設定が必要です。

 

ゴールを掲げて共有すれば、各々の提案も目標に沿ったものになります。

推進体制の構築

続いて行うべきは、DX推進体制の構築とプロジェクトの具体化です。

 

DXの実現には多数の精度や仕組みの整備が求められます。

これを実現するには導入チームを構築し、継続的な体制作りが欠かせません。

 

特に全体を統括し判断する人材と各方面からの提案をまとめる人材、

実際の導入をサポートしていける人材は重要です。

 

場合によってはDXに特化したコンサルを検討するのも選択肢に入ってきます。

課題の特定と見直しの検討

方向性とチームが定まったら、いよいよ個別の施策を検討します。

 

どこにどのような施策を入れるべきかは、現状のシステムを見直すと明らかになってきます。

例えば、開発者の離職でブラックボックス化してしまった旧システムやデジタル化の余地があるアナログ施策などは、もっとも手を付けやすい部分です。

 

また、この段階になると現場からの声も重要です。

社内コミュニケーションツールで全社的にDX案を共有し、提案が受けられる体制づくりも有用です。

デジタル化の実施

挙がった案を取りまとめたら、いよいよデジタル化の導入です。

 

導入施策が多岐にわたる場合もありますが、全体的な目標を定め、選択を導入チームに委ねていれば、各施策は相互に連携し合うものになっています。

 

導入直後はエラーやミスが起きやすいためフォローアップも重要です。

多くの場合、この役割は、導入をサポートしていた人材が担当します。

評価・改善

導入した施策の実績を評価し改善します。

 

特に導入当初はエラーやミスが多発したり、効率的に運用できないなどの問題が生じがちです。

こうしたトラブルを放置しないためにもPDCAサイクルにより各手法を評価し、改善案を捻出すると良いでしょう。

 

DXは抽象的な概念で、厳密に言えば具体的な定義がありません。

 

当初の目標を達したら、更なる導入も検討し、競争力の向上やイノベーションの開拓を進め続けている組織もあります。

DX を推進する上でのポイント

最後にDXを推進フローで注意したいポイントを解説します。

 

 

4-1 DX自体が目的にならないようにする

 

手段の目的化に陥らないよう注意しましょう。

 

DXの考え方は「デジタルによる全体最適化」という抽象的なものであるため、様々な方法を検討するうちに導入自体が目的になってしまいがちです。

 

こうした失敗はプロジェクトの開始時に具体的な目標を設定することで防げます。目指すべきゴールを定めておけば、迷ったときに見失わずに済みます。

特定部署だけではなく全社で取り組む

DXの実現には多彩なデジタル改革が必要です。

 

当然、これらを経営層だけで全て捻出するのは困難です。

可能であれば、特定の部署や職位にこだわらず、全社的に共有し、提案や協力を求めると良いでしょう。定例会議やMTのほか、社内SNSで話し合うなども有効です。

 

こうした施策は組織としての団結力を高める効果も期待できます。さらに共通指標を示すことで効果測定や進捗確認もスムーズになり効率性も上がります。

DX を推進するための専任者をアサインする

DXの成否は大部分を推進チームが握っています。

 

メンバーは意思決定者のほか、導入システムを選別できる人材や導入をサポートできる人材など、ITに詳しい人が望ましいです。

こうしたメンバーを専任できれば、高い確率で成功に導くことができるでしょう。

 

社内にIT人材がいないなら、専門知識がなくても導入環境を構築できるノーコード開発システムの導入も有効です。

これらは導入後の運用にも関わってくるため、社内の人材レベルに応じて専任者を選択しましょう。

 

アクションの PDCA サイクルをまわす

あらゆるシステムは導入後の効果検証が必要です。

 

DXにおいても例外ではなく、導入後にPDCAを繰り返すなどして自社最適化を目指しましょう。

最初は効果が低くてもだんだんと成果を実感できたり、逆にある程度省いてしまおうという手法も出てきます。

 

DXは一過性の取り組みではなく、継続により真価を発揮するシステムです。

 

 

まとめ

DXとはデジタル技術を駆使して、新規事業の開拓や既存業務の効率化などイノベーションを目指すための施策です。

 

全体的な最適化を目指しているため大きな効果を期待できます。

ただし、スケールが大きい分だけ、方向性を見失いやすく、導入に当たってはビジョンの明確化や推進チームの構築など本格的な検討が必要です。

 

DXを成功に導くためには、管理側だけでなく現場の意見も重要です。そのため、多くの企業では情報を全社的に共有し意見を求めています。

 

日報革命は、従業員の積極的な発言を求めたい時に有用な、社内SNSツールです。

 

通常のコミュニケーション機能に加えて「いいね!機能」や「社内通貨の発行」など従業員の積極的な発言を促す仕組みが導入したシステムです。

有益な発言を行うと周囲から評価されたり、恩恵を受けることができるため、自然と意欲的な意見が集まります。

 

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